住宅建築サポートの圏央~家づくりマニュアル~
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住宅建築の現場で直接施工している業者や職人、どれくらいいると思いますか?最低でも十数社はいるんです。だから施主様が現場で「これをこうしてほしい」「これはどうなってるの?」と職人さんに要望を伝えたり質問したりすると、「うちは下請けだから聞いていない、元請け(※)にいってくれ」なんていわれることがあるんです。
※元請け業者とは、施主様から直接建築の依頼を受けるハウスメーカー・建築会社・工務店のこと。なお、元請け業者から各工事を請けるのが下請け業者です。
下請け業者は直接施主様の指示に従ってはいけないことになっています。おかしな話ですが、下請け業者にとっての“お客様”は施主様ではなく元請け業者なのです。汚い話ではありますが、お金の流れが指示の流れ。下請け業者は、お金を流してくれる元請け業者のいうことしか聞きません。ですから、要望や疑問、不満は、元請け業者の担当者か営業担当に伝えて、現場の職人に指示してもらいましょう。先のお金の流れからすれば、元請け業者は施主様のいうことは聞くものですからね。
下請けからさらに工事の一部を請けて工事するのが孫請け、さらにひ孫請けといいます。下請けの下請けに行けば行くほど施主様の要望は伝わりにくくなります。請負金額も上位業者から請負単位をカットされていますので、適正価格を割った時点で手抜きや不正工事が起こりやすくなります。
現場で、下請け(一次下請け)・孫請け(二次下請け)・ひ孫請け(三次下請け)なのかうまく聞き出し、元請け業者に「手抜きはないかどうか」を再確認させた方が良いでしょう。また、元請け業者に現場の組織表を提出させましょう。建設業法には「施工体制の明記」が義務付けられているから大丈夫です。あとになって緊急事態が起きて元請け業者に連絡を取りたいときなど、電話番号や担当者が記入されているため便利です。さらに書類や打ち合わせ記録なども双方から同意書をもらっておくことをおすすめします(担当者の自筆サインなど)。将来トラブルが起きたときに役立つと思います。
建築業者と設計事務所は、持ちつ持たれつの関係なんです。すべての設計事務所がそうだとはいいませんが、建築業者は設計事務所にお客様を紹介してもらいますし、設計事務所は設計部のない建築業者に設計及び確認業務の仕事をもらいます。お互いが仕事をもらい、成り立っているのです。
ここに「設計事務所と建設業者の癒着」という問題が発生します。利益を増やすために共謀するのです。例えば不正工事でなくても、材料を「同等品だ」という理由で一流メーカーから二流・三流メーカーに変更して原価を下げることはよくある話です。
悪い面ばかりではなく良い面もあります。これからもお互いに一緒に仕事をしていくのですから、極端な不正はできないし、設計事務所のミスは建築業者が黙ってカバーします。ただしすべて施主様の直接の利益にはなりませんのでしっかり注意してください。ここでお客様がすべきことは、「疑問点はすべて、設計事務所もしくは建築業者に納得いくまで説明してもらうこと」。また、裏の方法として現場の職人に疑問点を聞くという方法もあります。中には正直に返答してくれる人もいるのです。もし不正がわかって設計事務所や建築業者を問い詰めるにしても、誰に聞いたかは絶対にいわないこと。職人にも生活がありますからね。
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